国と企業が「副業容認」へ舵を切る本当の理由

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政府が働き方改革で正社員の副業を後押し

2016年12月26日付けの日本経済新聞電子版に「正社員の副業後押し、政府指針、働き方改革で容認に転換」という記事が掲載されました。

具体的には、企業が就業規則を定める際に参考にする厚生労働省の「モデル就業規則」において、副業・兼業禁止規定を「原則禁止」から「原則容認」へ年度内に変更を加える、ということです。

国のトップである安倍晋三首相は、副業や兼業の普及が極めて重要なことだという認識を示し、2つの理由を示しています。

  1. 少子高齢化による労働力不足を補うこと
  2. 職業能力の向上で成長産業への雇用の流動化を促すこと

さて、この記事を読んで、何をどう考えたらよいでしょうか。

シンクタンクMDD研究所が2015年にビジネス・パーソン7,724人を対象にして行った「ビジネスパーソンの副業に関する実態調査」によると、「14%が副業をしている」が、そのうち「40.6%は会社に許可をとっていない」という状況です。

また、『日刊SPA!』が2014年に行った「サラリーマン副業の実態調査」によると、「18%が副業をしたことがある」で「「43%が副業はしたことはないが興味がある」という高い割合になっています。

こうした企業勤務者の実態を見ると、「潜り(もぐり)」で行われていた副業が晴れて公認され、大手を振ってサラリーマンの副業を始められることは、望ましい状況のように思えます。

実際のところ、規模の大小を問わず就業規則で「副業・兼業の禁止」を唱っている会社が圧倒的に多く、国の指針転換に先立ち、ロート製薬が今年4月から副業を容認すると公表したことで話題となりました。

ただし、大手企業として副業容認についてロート製薬が先陣を切ったのではなく、あまり知られていませんが、日産、富士通、花王など、以前から副業を認めている会社は少なくありません。

では、なぜロート製薬は副業を認める方針としたのでしょうか?

東洋経済オンラインの2016年3月3日付けの記事「ロート製薬の『副業解禁』が示す本当の意味」には、その理由がこう書かれています。

ロート製薬という会社の枠を超え、より社会へ貢献し自分を磨くための働き方ができるようにする。

会社の枠を超えて培った技能や人脈を持ち帰ってもらい、ロート自身のダイバーシティー(多様性)を深める狙いがある。

唱われている方針は、素晴らしいのですが、果たしてこれを真に受けていいのでしょうか?

給与水準が平均的に高い大企業が、すでに副業容認の方針を打ち出し、国全体でも副業を推し進めてようという機運の中、中小企業の経営者は、右に習えとばかりに自社の就業規則を見直して「副業容認」とすべきなのでしょうか?

大企業でも高い非正規社員割合

正規社員の副業の話をする前に、すでに日本においては、正規社員と非正規社員の構成比の推移が問題となっていました。

総務省統計局のサイトに掲載されている「統計Today No.97-最近の正規・非正規雇用の特徴」には、こう記されています。

1990年以降の長期的な推移をみると、

  • 正規雇用者は、減少傾向で推移
  • 非正規雇用者は、2倍以上に増加するなど増加傾向で推移
  • 非正規雇用者の割合は、15~24歳の若年層で上昇幅が最大

要するに、日本全体で正規雇用者の数が減って、そのかわりに非正規雇用者の数が増加傾向にあり、特に15~24歳の若年層で非正規雇用者の割合が増えているということです。

この結論は、多くの人が日常の中で感じている実感に沿う内容で、違和感を感じることは少ないはずです。

実際のところ、飲食業ではファストフードを筆頭に、規模の大小に関わらず従業員の90%以上がパート・アルバイトという店舗が普通という状態です。

特に最近では、そのパート・アルバイトの90%以上が日本人ではなく外国人という店も珍しくありません。

また、東洋経済オンラインの2016年2月22日付けの記事「最新!これが『非正社員の多い』トップ500社」を見ると、飲食業に限らず、知名度の高い大企業においても、非正規社員比率が驚くほど高いことが分かります。

イオンやセブン&アイ・ホールディングスといった大手小売業が60%超え、日本郵政が41%、介護業のニチイ学館が83%、KDDIが54%、鉄道運輸業の東京急行電鉄が50%、女性に大人気の夢の国ディズニーランド&リゾートを運営するオリエンタルランドが82%という具合です。

これだけの非正規社員を雇用しながら、日本企業が世界に誇る「オモテナシ」を提供可能な理由は、日本のパート・アルバイト・派遣社員の方々が、世界的に見て最高水準の能力を持つ低賃金労働者であるからです。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(2015年)」によれば、正社員・正職員の平均月給は32万1100円、正社員・正職員以外は20万5100円となっています。(この額はフルタイムでの給与を比べたもので、正社員・正職員の賃金に残業代や休日出勤の手当は含まれていない。)

ところが、飲食店では時給900円のバイトのお兄さんやお姉さんが、食材の仕込みに始まり新人教育から店舗のポップデザインまでをこなし、サービス残業や早出を厭わず、1ヶ月休みなしという連続勤務をやり遂げるという驚嘆すべきコストパフォーマンスの高さを発揮しているからこそ、あれほど安い価格で料理を提供することを可能としてるのです。

コンビニで夜勤をしているバイトの若者による、レジからお札を1枚抜くとか商品の万引きをするという事件の発生はゼロではないでしょうが、外国のようにレジのお金を一切合財持ち去るとか、悪友を呼び寄せて店の商品をすべてトラックに積み込んでトンズラを図ることはないことを当然として採用されています。

低賃金労働者の質とロイヤリティがここまで高い水準で保証されている社会が、世界中で他にいくつあるでしょうか。

世界の常識によれば、低賃金の労働者が必ず「手抜きをする」か「商品を盗む」ことで、賃金格差を穴埋めしようとしますが、それはむしろ低賃金労働者の「権利」とすら見なされています。

日本では、バイトの面接時に自分の経験やスキルについて嘘を吐く人はまずいません。

しかし、外国では「あれもこれもできる」「こんなことやあんなことを経験している」といった嘘を吐くのは普通だそうです。

なぜなら、応募者は仕事が欲しくて面接に来ているのだから、嘘を吐いてでも必死に自己PRをするのは当然の権利であり、騙されないように事前にテストやトライアルを行うことは雇う側の責任なのだから、それを怠ったために不出来な人物を採用したからといって、「なにもできないじゃないか。騙したな!」と責めるのはお門違いという構図があるためです。

人件費削減によってバブル景気崩壊後の苦況を乗り越えた日本企業

話を元に戻して、日本で非正規社員が増加した経緯を振り返ります。

キーマンとして名前が出てくるのは竹中平蔵氏です。竹中氏は、小泉内閣の閣僚として経済政策の司令塔をつとめました。労働分野では、小渕内閣時の経済戦略会議の委員となり、「日本経済再生への戦略」(経済戦略会議答申)を1999年2月にまとめ、そこに「労働者派遣の原則自由化を一刻も早く打ち出すべきである」と明記しました。

労働者派遣の原則自由化こそが、日本経済を再生し、「個人の転職能力を高め、雇用の安心を確保する政策」と打ち出したのです。これを受け、1999年12月、労働者派遣法「改正」で派遣労働は一部の業種を除いて自由化され、そして、2004年、竹中氏が経済財政政策担当大臣をつとめる中で、製造業への派遣労働が解禁されたのです。

竹中氏主導で進められた、正規社員の非正規化の流れに乗って、リーマン・ショック後、真っ先に非正規雇用者の大量解雇に踏み切ったのは、当時の経団連会長が経営している企業でした。

それ以降、日本を代表する経営者を筆頭に、ほとんどの経営者たちは、減益に耐え内部留保を減らしても「雇用を維持する」あるいは「国民経済を支える」という仕事は、誰か他の人がやるべきことであって、自分たちは自社の利益確保だけをしていればよいと考える「常識」を持つようになりました。

未婚率の高まりで少子化が進み国内市場が縮小する日本

ところが、最近になって、非正規社員の増加を問題視し、正規社員化を推進する流れが出てきました。

「日本再興戦略」改訂2015(平成27年6月30日閣議決定)に正社員転換等を加速させていくことが盛り込まれたことを踏まえ、非正規雇用労働者の正社員転換・待遇改善等の雇用対策を総合的に推進するため、平成27年9月24日、厚生労働大臣を本部長とする「正社員転換・待遇改善実現本部」が設置されました。

また、地方自治体においては、東京都を例にとると、国と連携して平成27年度から新たな非正規雇用対策として、社内の非正規労働者を正社員に転換する企業や、非正規労働者の若者を正社員として採用する企業に対し、都独自の助成金支給を行っています。

なぜ、手のひらを返すように反対の動きが加速しているのでしょうか。

それは、「非正規社員の増加によって日本経済が不利益を被っている」と政治家と経済人が思い始めたからです。

バブル崩壊後の「日本経済の再生」においては、人件費を削減すべき主要なコストと見なして、正規社員の非正規社員化を強力に推進し、海外市場での競争力を上げ、デフレの国内市場で販売数を稼ぐために、低価格商品を提供すること躍起になっていました。

そして、コスト優先の戦略をとり続けるうちに、生産拠点の海外移転が加速していき、国内市場では貧乏な非正規社員が構成員が多くを占めるようになると、「買ってくれる人」がいなくなってしまい、そもそも市場自体が成り立たなくなったわけです。

非正規社員は、前掲のとおり所得水準が低い貧乏人です。だから、家も買わないし、車も買わないし、国債も買わず、現預金を含めて何らの資産も有しません。

非正規社員という低賃金労働者を収奪することで、わずかながら浮力を得た日本経済は、非正規社員を収奪し過ぎたことによって、今度は自分で自分の首を絞める状態になりました。

行政や財界が、最近になっていろいろ動き始めているのは、今ごろになってその事実に気付いたからに他なりません。

2016年12月28日付けのPRESIDENT Onlineに「正視に耐えない残酷な現実『男性の年収と未婚率』」という記事が掲載されています。

この記事によると、年収と未婚率の間に明らかな相関性があることが示されています。

年収が低い男性ほど、未婚率が高いというリニア(直線的)な傾向が認められます。

年収200万未満のワーキング・プア層では、未婚率は6割近くにもなります。

収入が上がるにつれそれは下がっていき、年収800万超のリッチでは1割前後です。

また、この記事の中には、女性が結婚相手の条件として収入を重視する傾向が強いことと、女性の希望する収入と男性側の収入が釣り合わないギャップについての指摘もあります。

つまり、女性の側では「結婚してもいまの生活レベルは下げたくない」とか「お金のない男性とは結婚しません」と公言してはばからない風潮が強いわけですが、どのような教育や社会理論が彼女たちの価値観をかくのごとく歪めたのか、ここではあえて問いません。

ともあれ、この際立った拝金主義的な傾向の中では、男性の非正規社員が結婚に至る可能性は極めて低いことだけは間違いありません。

ただ、結婚する男女が減るとどうなるかは、考えるまでもないことです。

すでに始まっていることですが、日本の人口が減少するのです。

内閣府の予測によると、日本の人口は2008年に1億2700万人でピークに達し、2050年には9700万人まで減ります。つまり、3,000万の人口が減ることで、23.6%市場が収縮することになるのですが、ここには配偶者も子どもも得られないまま孤独な晩節を迎える貧乏な非正規社員たちが、今後さらに増えることを勘定に入れていない数字です。

明治維新以来日本は、太平洋戦争の一時期を除けば、人口増加と経済の繁栄をセットにして、当然のこととしてきました。

しかし、いま日本は、経済が要請したことに端を発した社会の変化(核家族化・非正規社員化・婚姻率の低下・出生率の低下・・・)がそのまま、市場経済の解体を招聘する危機的状況にある。

行政や財界が、いま焦って「非正規社員を減らして正規社員を増やそう」としている理由は、ここにあります。

労働力と市場の維持のためには、何よりもまず再生産のプロセスを確保しなければならず、そのためには、これ以上日本の人口を減らすわけにはいかないのです。

そのためには、定職に就き、35年ローンを組んで家を買い、60回払いの割賦で車を買い、日本国債を買い、適齢期の男女がこぞって結婚し、子どもをせめて2人産んでくれるような普通のサラリーマンを再び社会の中核層として再興するしかない。

政治家と官僚と財界人は、こう考えているから、かつて人材の非正規化を進めることで利益を上げてきたことを忘れたふりをして、「非正規社員なんかいつまでも続けていないで、定職につきたまえ」と国民に説教をし始めたのです。

企業業績と雇用状況は改善しても伸びない正規社員の給与

さて、ここまでは、「正規社員と非正規社員」の話をしてきましたが、大企業が「副業を容認する」という方針を打ち出し始め、国もその方針を積極的に後押しするという今年に入ってからの変化も、根っ子は同じところにあります。

非正規社員に比べて、正規社員の年収が高いことに間違いはありませんが、その正規社員の年収は、増加していくどころか横ばいかやや減少傾向にあります。

国税庁の「民間給与実態調査」を元にして「1年勤続者の平均給与額」について過去20年の推移をグラフ化するとこうなります。

ミクロ的に見れば、「平成21年の424万円から平成27年には439万円に増加した」という言い方はできますが、もっと巨視的に見れば、「504万円という平成9年のピークから正規社員の給与も減り続けていて、平成21年に424万円で底を打ったものの回復の勢いは弱い」と見ることができるはずです。

しかし、企業業績や雇用環境を見ると、一時に比べればそれほど悪くないという見方ができます。

平成24年12月に民主党から自民党の安倍晋三政権へと交代以降、国内経済は円安や日経平均株価上昇など回復基調に。アベノミクス効果もあり、大手を中心に業績を回復。平成25年および平成26年は経済は引き続き堅調な推移を持続。日経平均株価も上昇し、為替も円高から円安へと大きく変動しました。

また、雇用動向も回復の兆しを見せています。平成26年の有効求人倍率有効求人倍率は1.11%を記録。平成25年の0.97%に比べ、+0.14ポイントの上昇。金融危機前の平成19年以来、7年ぶりの1%越えを記録しました。また、平成26年の完全失業率も平均で3.58%(前年比-0.44%)を記録。求人倍率、完全失業率ともに回復傾向にあり、雇用環境は改善されている言えます。

正規社員の給与を上げる気なないので副業でもしてくれが企業の本音

では、企業業績や雇用環境が改善しているのに、なぜ年収が上がらないのでしょうか?

答えは「国内での成長が見通せない」からです。

企業は将来の成長性に投資をします。成長が見込める分野には積極的に投資をしますが、成長が見込めない分野には投資をしません。そして、当然のことながら、この投資には人件費(給料)も含まれています。

今現在、企業が積極的に投資をしているのは、海外企業のM&A(買収)や将来大きく成長するであろう分野への投資です。連日、日本の企業が名前も知らない海外の会社を買収したり、次世代テクノロジーへの開発や出資といった報道を聞いたことがあるのではないでしょう。

だから、企業経営者は正規社員に対しても「利益が出たら給料がもっと良くなる」とか「もっと頑張って仕事したら給料が良くなるよ」という甘言をささやくことで、彼らのモチベーションを維持することが難しくなっているのです。

かといって、ある程度優秀な人材は確保しておきたいとなると、「自由に副業で稼いでよ」という開き直りをするしか方法がない。そういう企業側の進退窮まる状況が、副業を容認する理由の本当のところではないでしょうか。

これまで副業を禁止してきた経営者に、その訳を聞くと、「副業に割く時間があったら、ウチの仕事を頑張って欲しい」と答える人が多かったものです。

でも、社員は給料が思ったように上がっていかないから、隠れてでも副業に手を出す。社員が副業をする理由は、企業側が美しく作文した「多様性」や「人脈の開拓」や「個人的能力の研鑽」といった理由ではなく、「給料が安い」、これに尽きるのが現実のはずです。

ただし、給料の高い安いに関わらず、副業でサラリーマンの収入以上に稼げるようになった人は、どっちみち会社を辞めます。そういう「優秀な」人材は、会社で囲い込めない人です。

結局、サラリーマンを本業として副業をやっている人が、実際に副業で稼げる金額は5~10万円という線のはずです。

だから、その分給料を上げてやれば、いま副業をしている人は止めるはずです。そんな面倒臭いこと、誰だってやりたいとは思っていないはずですから。

でも、その5万円の昇給・賞与が投資とは考えられず、支払いたくないと思う経営者が多いので、副業容認という流れが生じてきたということでしょう。

そうしないと、企業としてはある程度優秀な人材は確保できないし、国としては消費者としての可処分所得を増やしてくれないと、日本の市場が縮ゆく一方になってしまうと考えているから。

こう考えてみると、今回の副業容認の流れは、決して「画期的」ではないし、大手を振って副業ができるようになったからといって、「給料が安い」ことを理由に副業をしている以上、「職業人としての自己が磨かれる」とか「企業のダイバーシティー度が高まる」といった高い付加価値を期待するのは無理があると思います。

一つの会社に縛らない・縛られない働き方を模索すべき

サラリーマンを基本としながら、上がらない給料の足しにするために「副業」をするという枠組みの話は、経営者に人材投資する気持ちがなく、社員もそんな会社だけど居続けたいと思うなら、労使合意のもとで導入すればよいだけの話だと思います。

むしろ経営者として、「会社とは何なのか?」について、これを機会に考えてみることの方が重要です。

これまでの会社・企業とは、利益を稼ぐために労働力を集めることを目的としていましたが、これからの会社は、それぞれの役割を持った人が集まる「場」になるのではないでしょうか。

会社の利益が最終ゴールではなく、共通の理念を達成することが、最大の目的であるような場。だから、やみくもに規模を求めることもなくなります。

今後とも会社には経営者は存在しますが、リーダーシップとして何を掲げるのかが決定的に違ってくる。「利益」なのか「心ときめくビジョン」なのか。

これまでの会社は、人を雇い、育て、管理してきました。

でも、これからの会社は、その逆で、雇わない、育てない、管理しないという方向に行く方が望ましいでしょう。

「雇ってやっている」「雇ってもらっている」という従属の概念が薄れ、それぞれの役割を持った人が、共通のビジョンのもとに結集する。

働く人は、自分の好きなことや得意なことで、貢献できる場をたった一つの会社ではなく、いくもの会社でつくっていく。

一つの会社では、貢献度に対して月10万円の報酬が支払われるが、他に3つか4つ仕事を掛け持ちすれば、30万円とか40万円くらい稼げる。

これは、あくまでも漠然としたイメージですが、「副業」という考え方以上に、もっと柔軟でネットワーク化された仕事のやり方が今後出現するという可能性について、経営者として意識を高めておくことの方が大切なのです。

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